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2015年 12月 
12月26日(土)
やったー!
仕事終わったー!
仕事が終わりました! これで冬コミ準備に取り掛かれますよー。
いやまさか最終週になって急に12時間勤務シフトが来ちゃって準備が何も出来てないんですよ。
ポップ絵なんか全然出来てないし、サークルチェックなんか、カタロムを本屋の袋から 出してすらいねえ

取りあえずもう冬コミまで3日無いので慌ててサークル情報だけ更新しますね。


コミックマーケット89
12月31日(木)
西地区 "さ" ブロック 02a
「RICK RUBIN」(リック・ルービン)


当日の新刊はコチラ。

 

左:"STRAIGHT OUTTA CINDERELLA CASTLE" (「アイドルマスターシンデレラガールズ」一般向け:オフセット B5 24P \400)
右:”LOVE ETC.” (「よろず(ラブライブ!、ガールズ&パンツァー、ベイマックス、艦隊これくしょん)」一般向け:オフセット B5 16P  \200)

こんな感じでよろしくお願いしますー。
あと今回久々に缶バッジ作りました。2種類。



各100円です。

それでは今日は取りあえずここまで。
年内には俺アウォード開催したいんですけどね。「ストレイト・アウタ・コンプトン」と「クリード チャンプを継ぐ男」を観ないとランキングが出せない。
明日・明後日には観たい所(でないと上京しなくてはならない)。

↑以上が土曜日までに書いて上げた日記。
これから今年最後の映画日記だよ。

先週末は映画界今年最大の祭り、「ス ター・ウォーズ/フォースの覚醒」。
楽しかったー。いや、自分はそんなに熱心なファンって訳でもないんですが(惑星の名前なんかも殆ど覚えてないし)、深い考察とか抜きにして単純にSF冒険 活劇として楽しめました。まあ、事前にEP4〜6を観返してコンセントレーション高めてたけどw
大きな展開や細かい部分でEP4〜6をトレスしてる要素も結構あって、おっキタキタ!って喜ぶ部分もあるんだけど、今回の大勝利は単に旧作ファンが喜ぶ要 素を集めただけではなく、新しいキャラが非常に魅力的ってのが大きいと思う。特に主要3人はこの新しいトリロジーでの活躍を楽しみにさせてくれる。
レイはルークやレイアの代わりではなかったし、ポー・ダメロンはハン・ソロの代わりではなかったし、フィンは誰だよお前ではなかった。プリクエルは進むに つれてEP4に近づいていく楽しみがあったが、今回は進むにつれて最初の3部作から離れていくのだが、その引き継ぎは上手くいったんじゃないか。
いかにもCGCGしてた場面も目立ったプリクエルに比べると、CG技術の進歩や大掛かりなセットやロケを使って「世界がそこにある感」は十分。空中戦も宇 宙空間だけでなく地表等で行われることが多いため、各戦闘機の実際に人が乗って戦う乗り物としてのスケール感が伝わりやすくなってるのも良い。
事前情報をガンガン入れちゃう私としてはこの映画の徹底した情報統制はありがたく(予告編見てもストーリーが全然把握できなかったもんな)、観る前の印象 に比べての上方修正が多かったのが嬉しかった。観る前はなんだこりゃと思ってたBB-8の想像を超える表現力の豊かさとかな。
監督がルーカスから変わった事で人物演出が豊かになった部分もプラス面。主要新キャラは勿論、めっちゃ生き生きしてるハリソン・フォードとか人間性がク ローズアップされた様々なストームトルーパー(あの回れ右する2人も含めてw)とかな。ファズマ問題もEP8では解決するはずだw



この週末はまずは街に出て「ストレイト・アウタ・コンプトン」。
80年代末から90年代初頭にかけて活躍した米西海岸の伝説的なヒップホップグループ、N.W.A.の伝記映画。
世代的にドンピシャな俺にとってはヒャッハー映画なんで他の人がどう感じるかは分かりにくいが、この手の音楽を知らなくても「かつて強い絆で結ばれていた若い男達が成功していく過程でその関係性が崩壊していく」 系ファミリー興亡ドラマとして普通に面白い。
ギャング映画を彷彿とさせる興亡史ドラマとして以外にも、自分(アメリカの黒人)を取り巻く状況(しかもそれは2015年の今でも変わっていない!)に音 楽で戦いを挑んだ男達の社会派ドラマとして、または自らの才能に賭けて成功に向かって邁進していく若者たちの青春ドラマとしても、楽しめる。
様々なドラマ部分も良いんだが、その前に何より音楽映画として音楽が今なお色褪せず 圧倒的にカッコイイ!ってのが最大の魅力だと思う。N.W.A.知らなくてもこの映画観たら劇中曲のカッコ良さにヤられる筈。当時の会場の 興奮を見事にスクリーンに収めたライブシーンの迫力とかゾクッとしたもんな。
そんなメンバーを演じる役者陣も良くて、イージー・E役はあのカリスマ性とキュートさを見事に兼ね備えてたし、キューブ役はあのアクの強い顔に本当にそっ くりな若手俳優を連れてきてるし(まあ、実の息子なんだがw。でも七光りを感じさせない存在感)、ドレー役は本人より少しイケメンだw
あと「魅力的な悪役」が2人備わってるのがこの映画の強み。ポール・ジアマッティが演じる悪徳マネージャーのジェリー・ヘラーは利益を搾取しながらメン バーに不当な扱いをする警察にマジギレしたりとかの多面性を持つし、圧倒的な暴力で相手を支配するシュグ・ナイトは禍々しい存在感を放つ。
前半はN.W.A.史のエピソードの面白さ(イージーが初めてラップする場面や、ツアー中のホテルでの乱痴気騒ぎの桁外れさ)で、後半はスヌープや2パッ クも代表曲込みで配置したヒップホップ史的面白さで持って行くが、最初と最後でドレーの台詞をリンクさせることでバチンと1本の映画としての背骨を通す構 成も見事。
あと個人的にオッ!と思ったのが、劇中アイス・キューブが映画「フライデー」の脚本を書いてるシーンがチョロっとあった所。F・ゲイリー・グレイ監督のデ ビュー作がアイス・キューブ脚本・主演の「フライデー」なんだよね。



そして近所のシネコンで「クリード  チャンプを継ぐ男」。
ロッキーシリーズのスピンオフ…じゃなくて正当な後継作の男泣き映画だっ た! そもそもロッキーがかつての好敵手だったアポロの息子を鍛えるって展開なのが、ピッコロが悟飯を鍛えるとかサスケがボルトを鍛えるみたいで燃え&萌えがあ るよね!w
設定が絶妙で、主人公はアポロの息子だからハングリーさとは無縁だろうと思いきや、正妻の息子じゃなくて愛人の息子なんだよね。実の母親を亡くした後、ア ポロの妻に引き取られて経済的には不自由ない生活を送ってたんだけど、それを捨て「自 分が何者か証明する為」に戦うというのは正にロッキーの主題そのものだよね。
今回主役じゃないけどやっぱスタローンが良いんだよ。前半、ロッキーが書いた練習メニューをクラウドに保存したと言う主人公の言葉の意味が分からなくて呆 然と空の雲を見上げる所も凄く良いんだけどw、後半のとある変貌を含めて、まだロッキーを「戦う男」として描いているのが熱いんだよ!
この前のスターウォーズばりに過去作の要素を継承してるんだけど(主人公が絶対的王者の話題作りも込みで噛ませ犬としてタイトルマッチの対戦相手になると か)、中盤の試合を開始から決着まで1カットで見せるとかの、現在の映画技術だから出来る新しい見せ方なんかも用意されている。
そして最後のタイトル戦、途中ダウンした主人公の脳裏によぎる映像に出てくる父親でウルッと来てたのだが、主人公がその出自すらを含めて自分の人生全ての 意義を賭けて最終ラウンドのリングに立つ時、満を持して流れるあのロッキーのテーマ曲! 目が壊れたのかと思うくらい涙が噴き出した
「クリード」は観る前にロッキーシリーズ全作見直す必要は無いが、「3」は結構リンクしてる部分があるのであらすじとラストシーンくらいは知っておいても いいかもしれない。



さあ、これで今年の映画納め。今年は映画館で観た映画は94本でした。100本越えならず。まあ、原稿月間で映画館行かず真面目に原稿してたからな。
という訳で毎年恒例一人遊び企画俺アウォード2015

今年のTOP10
1.マッドマックス 怒りのデス・ロード
2.キングスマン
3.セッション
4.バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
5.ガールズ&パンツァー劇場版
6.イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
7.はじまりのうた
8.ワイルド・スピード SKY MISSION
9.ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション
10.ナイトクローラー

監督賞:ジョージ・ミラー(マッドマックス 怒りのデス・ロード)
主演男優賞:トム・ハーディ(マッドマックス 怒りのデス・ロード、 オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分)
主演女優賞:キーラ・ナイトレイ(はじまりのうた)
助演男優賞:マーク・ラファロ(フォックスキャッチャー、アベン ジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン)
助演女優賞:広瀬すず(海街diary)

コメント:1位は今年を代表する映画といったらやっぱこれしかないでしょう! 2015年はマッドマックスの年でした。キングスマンは年間1位級だったの だが、今年は相手が悪かった。3・4・6位は賞レースでも上位に来るような作品群。もう見れば面白いのは分かるといった具合。5位は邦画・洋画、アニメ・ 実写の垣根を越えてアクション映画として年間トップクラスでした。7位は音楽映画の新たな金字塔。8位はねえ、やっぱ最後のポール・ウォーカー追悼部分の 素晴らしさがこの映画を特別な物にしてて、この後このシリーズの完成度がどんなに高まったとしてもこれを超えることは出来ないと思う。ってな訳で正直ワイ ルド・スピードより出来が良いミッション:インポッシブルはこの位置で。10位は他のどの映画とも違う雰囲気で突出していた。
んで監督賞もやっぱあのバケモノ映画を作り上げたバケモノ監督しかいないでしょう。主演男優賞も、マッドマックスだけだと狂言回しなので少し弱いがその分 完全独り芝居のオン・ザ・ハイウェイで十分すぎるほど補ったトム・ハーディ。今年は他に「チャイルド44」もあったし(観てないけど)、来年は「レヴェナ ンド」が控えてる。主演女優は「映画内で歌う女優」のある意味一つの「正解」が出てしまったキーラ・ナイトレイ。助演男優はその「はじまりのうた」の主演 演技も合わせ技でマーク・ラファロ。助演女優は「海街diary」の4姉妹は全員素晴らしかったけど代表で広瀬すず。もう一発でファンになっちゃったよ。

今年も上位50位までランク付けしてみた。

1.マッドマックス 怒りのデス・ロード
2.キングスマン
3.セッション
4.バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
5.ガールズ&パンツァー劇場版
6.イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
7.はじまりのうた
8.ワイルド・スピード SKY MISSION
9.ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション
10.ナイトクローラー
11.インサイド・ヘッド
12.スター・ウォーズ/フォースの覚醒
13.クリード チャンプを継ぐ男
14.ストレイト・アウタ・コンプトン
15.神の一手
16.ヴィジット
17.フォックスキャッチャー
18.ジョン・ウィック
19.シェフ 三ツ星フードトラック始めました
20.海街diary
21.黄金のアデーレ 名画の帰還
22.アントマン
23.プリデスティネーション
24.アメリカン・ドリーマー 理想の代償
25.激戦 ハート・オブ・ファイト
26.アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
27.映画ひつじのショーン〜バック・トゥ・ザ・ホーム〜
28.アメリカン・スナイパー
29.ヴィンセントが教えてくれたこと
30.ラン・オールナイト
31.コードネームU.N.C.L.E.
32.ジュラシック・ワールド
33.龍三と七人の子分たち
34.トゥモローランド
35.オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分
36.バケモノの子
37.薄氷の殺人
38.ピッチ・パーフェクト
39.ジェームス・ブラウン〜最高の魂(ソウル)を持つ男〜
40.I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE
41.007 スペクター
42.百円の恋
43.わたしに会うまでの1600キロ
44.コングレス未来学会議
45.海にかかる霧
46.グローリー/明日への行進
47.グリーン・ インフェルノ
48.クーデター
49.エクソダス:神と王
50.ラブライブ! The School Idle Movie

こんな感じで。11位〜15位くらいはTOP10でもおかしくなかったんですけどね。強いて言うなら12〜14位の作品は事前知識が必要な部分があるって 所かなぁ。
それでは来年もヨロシク。

さてと…コミケ上京準備しなきゃ…


12月13日(日)
やったー!
入稿終わったー!
原稿月間が終わりました! これで冬コミ本が出せますよー。
またイベント前になったら告知とかしますんで今はそっと眠らせてくれ。

原稿やってる間は映画は週1本って決めてましたので、間隔開いた割にはそんなに多くない映画日記。

まずは前回の日記の時まだ書いてなかった「ガールズ&パンツァー 劇場版」(もう公開から1か月経っちゃったよ)。
いやコレは今年のベスト10入るわ。アニメ映画の枠じゃなくて、マッドマックスやキ ングスマンと並んで今年の俺ランキング入り確定。単にTVシリーズのファンとか関係無く、純粋に今年公開された「アクション映画」としても間違いなくトップクラスの出来。
戦車も車両だったんだと改めて認識させられる「カーアクション」としてのフレッシュさもさることながら、やっぱ「戦う車」として、個性溢れる様々な戦車そ のものが「アクションスター」になってるんだよね。ある時はパワフル に、ある時はコミカルに、ある時はシャープに、という『身のこなし』 が見ていて気持ちが良い。
洋画大作、例えば「フューリー」みたいに本物の戦車を使った実写の迫力ってのもあるけど、今作はアニメならではの強みってのがあると思う。それはデフォル メによって強調するという方向ではなく、見せたいアクションにフォーカスして画面を整理して提示できるという強みがある。
要は実写アクション映画でありがちな「画面がゴチャゴチャしてて何が起きてるか分かりにくい」という問題が無く、各場面が何がどう凄い事が起きてるのか、 というのが分かりやすいのでダイナミズムをロス無く吸収できる。勿論アニメだったら誰でも出来るという訳ではなくこのスタッフだからこそだろうけど。
冒頭のエキシビジョンマッチで戦車道という競技の旨味をガッツリ味合わせた上で、ラストバトルで更なるダイナミズムを用意しているのが凄い。これはあのラ ストバトルの舞台設定が凄い上手いよなぁ。非常にバリエーションに富む戦いが出来て尚且つある程度見慣れた風景だからこその非日常感も出せる。
萌え系のキャラデザは人によって許容範囲はあるだろうが、それだけで敬遠するのは勿体ない。終盤の制服演出は正に男泣きだし、単にルックスだけじゃない 「アホの子可愛い」(知波単とか)や「健気可愛い」(プラウダの下級生に泣かされるとは!)もあってキャラ見てるだけで楽しいし。アニメファンだけの物に しておくのは勿体ない。
マッドマックスが比較に出されたりしてるけど、単にアクション凄くてヒャッハーってだけじゃなくて、両方ともアクションそのものがドラマになってる。マッドマックスは虐げられた人々が自由 と尊厳を取り戻す旅路が、ガルパンは若者たちが知恵と勇気で立ちはだかる困難を乗り越える戦いが、描かれてる。



公式が公開した映画序盤の大洗市街戦の本編映像。これで雰囲気はバッチリ掴めるかと。でもこれはまだ序の口だからね。

映画観て描いたガルパン劇場版小ネタ漫画。



ネタバレにはなってないよね。

んで先々週はそのガルパンファンの間でも知名度が上がってしまった「グリーン・ インフェルノ」。
R18指定の食人族ホラーだけど、感想を一言で言うと「楽しかった」。 実生活では絶対に体験できない体験をさせてくれるのが映画だけど、絶対に体験「したくない」体験が出来るのも映画の醍醐味。エグみのあるゴア描写はあるけ ど、笑いのポイントもあったり。
主人公達が食人族たちに捕まった時の、全身赤く塗った原住民の集団に取り囲まれベタベタ触られ、視界の焦点は不安定になり、聞き取れない言語のざわめきが 残響響いてグワングワン鳴る、あの場面の演出の悪夢感だけで、ここではないどこかへ連れて行かれる感覚がハンパ無くてここだけで映画大成功。
あとイーライ・ロスホラーの良い所として、実際に人がその状況に置かれたら取るだろう行動ってのを登場人物が取るってのがある。そこで出来るだけ自分が苦 しまないようにしようとするのか、人が苦しまないようにしようとするのか。ここが描けてるから単にワーキャー騒ぐだけのキャラにならない。
そしてやっぱこの映画笑えるんだよね。それも如何にも笑わせようとしてないのが良いんだよ。あの吹き矢のコントみたいな間の良さとかさw 原住民のオバサン達が食材の下拵えをしているのをナショナルジオグラフィックのドキュメンタリーみたいに撮ってるんだけど材料が人肉とかさ。
名探偵コナンばりに度々出てきて大活躍する麻酔吹き矢も笑えるんだが、あのマリファナネタも最高だよな。食人族にマリファナ吸わせようと考える時点だけで も面白いのに更にその吸わせ方が最低かつ最高w 死に様のバリエーション豊かさも含めて「エンターテイメント」してます(ゴアホラーだけど)。



例の予告編↑ これをガルパン上映館で流したのかと思うと面白いなw

先週は週1本縛りで先々週の先行に行けなかった「007 スペクター」。
今年はスパイ映画当たり年でどれも違ってどれも良いという状態ですが今作もそう。今作の強みは何と言ってもスパイ映画本家本元な訳で、奇を衒う必要が無く 堂々と王道を突き進むことが出来るという点。という訳でとてもクラシカルな風格を持った映画となってます。
例えばキングスマンなんかだと世界征服を企む秘密組織を「真面目に描くというギャグ」みたいな感じでやってたけど、今作では世界征服を企む秘密結社を正攻 法で大真面目に描いている。途中に出てくる会議のシーンなんか、荘厳な美術と、クリストフ・ヴァルツの演技と間とで異様な迫力持ってるもんなあ。
この悪の組織は演出効きすぎて、ボンドを秘密基地案内する場面でお前たちそれ事前にリハーサルやってただろ?とか、あの場面マシンガン一丁で爆発し過ぎだ ろ、とかツッコミポイントも発生しないでもないが、役者の存在感と美麗な撮影との小細工無しの堂々とした画力でねじ伏せる。
映像で言えば、冒頭のメキシコの「死者の日」祭りでのシークエンスが白眉。街に溢れかえる仮装の人々のビジュアルの鮮やかさもさることながら、その中をボ ンドがワンカットで移動していき建物の屋上をヒョイヒョイと渡っていく場面は本当にワクワクする。撮影監督は代わったが、前作スカイフォール同様、撮影が 素晴らしい。
クラシカルと言えば、前作が007を往年の形に戻す作業だったので、今回はスペクターの復活もそうだけど、雪山でのアクションや列車内での格闘、ジョーズ 的な殺し屋の登場といった往年のシリーズ要素を現在のグレードで再現とか、あとガジェットもボンドカーの機能も含め、70年代の技術で再現可能な感じのヤ ツしか出してなかったりとか。
「カジノ・ロワイヤル」からの繋がりがあるってことになってるけど基本的に全て後付けなので、「カジノ・ロワイヤル」のヒロインでボンドが唯一愛した女性 ヴェスパー・リンドの名前と、「カジノ〜」の黒幕で「慰めの報酬」の序盤で逃亡したMr.ホワイト、あと「スカイフォール」でMI6のビルが爆破された事 くらいだけ覚えておけばOK。
あ、あと大事な事として今回はQの出番が増えてるよ! 本部の外まで出張って活躍するよ!(前回は美術館にアイテム渡しに来たくらいだけど)



この週末は入稿終わったんで、原稿月間中に観れてなかった映画を2本。まずは街に出て「黄金のアデーレ 名画の帰還」。
第二次大戦中ナチスに没収され現在はオーストリア政府所有となったクリムトの肖像画に対して、かつての所有者の親族で絵のモデルの姪でもある女性がオース トリア政府を相手に返還を求める訴えを起こした実話の映画化。非常に面白く、且つ泣かせるドラマだった。
ホロコーストの時代に翻弄されたある家族の数奇な運命の歴史ドラマとしても面白いし、弁護士の変化と成長を描いた人間ドラマを含んだ裁判モノとしての面白 さもある。そして事象の大きさに対して非常に身近な結びつきの大切さ、かけがえの無さに帰結する部分にとても泣かされるんだよ。
裁判を進める現在パートと、第二次大戦中の出来事が描かれる過去パートが交錯する構成で、映画が進むにつれて単なるガンコババアに見えた主人公の老女が受 けた辛さ悲しさの全貌が明らかになっていく展開が見事。特に主人公が頑なに英語を喋る理由が判明する終盤の回想シーンはガン泣きした。
娯楽映画としてもよく出来ていて、過去パートで言うと若き主人公がナチスが支配するウィーンから脱出するシークエンスの胃がキリキリするような緊張感は 「アルゴ」ばり。主人公生きてるんだから助かるんでしょ?となりがちだが、この時点ではその後が描かれてない旦那のキャラを配置する事でクリア。
現在パートだと後半に弁護士が訴訟の条件をクリアしてる事に気付く場面の物語が加速していく高揚感とかな。弁護士役のライアン・レイノルズの「若造顔」が 効いてる前半から、自分のルーツに直に触れることで変化を起こし、前述の場面から「ヒーロー顔」に変容していく所とか今回のライアン・レイノルズ、良い仕 事してます。
泣きポイントは他には最後の調停委員会に主人公が登場する時のやってきた理由の台詞で、訴えを起こした理由もそうだけど、結局一番大切にしたいのは身近な 人々との結びつきだという思い。民族の為にとか国の為によりも身近なあの人の為にという思いが原動力となっていくのが泣ける。
ホロコーストものは「戦場のピアニスト」とかもそうだけど、幸せだった家族がやがてナチに蹂躙していく過程がやっぱ辛くて、幸せだった頃の場面から「早く 逃げてー!」って思っちゃうんだけど、そんな過去と現在が溶け合う多幸感溢れるラストの頃にはもう涙でボロボロになってたよ。



そして今日は近所のシネコンで「I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE」。週1本を守って「スペクター」とハシゴ出来る所をしなかった俺偉い。
にしても癒されたー。あの「ピーナッツ」をCGアニメ化なんてドラえもんやガンバとは比にならないくらいの重責だったろうに、莫大な愛情と労力、そして細 心の注意と技術によって見事にあの原作の世界をCGアニメに転生させていた。
敢えてヌルヌル動かさないのが功を奏している。フレームレートをわざと落とし、顔の向きを変えるにも少ないパターンをパッと切り替える手法を取ることによ りコミックの空気感が損なわれてない。勿論キャラのアウトライン一つとっても熟考を重ねてこれしかないというバランスを探っていったんだろうなぁ。
とまあそういう努力の跡が全く見えないというのがこの映画の凄さを物語ってるのかも。それくらい違和感無くピーナッツの世界に入り込めていく。かと言って ただショボくなるわけではなく、スヌーピーがタイプライターで紡ぎだす物語世界でCGアニメらしいダイナミズムある場面も用意されていたりする。
物語はスヌーピーの妄想世界の大冒険を挟み込みながら、チャーリー・ブラウンが赤毛の女の子に恋い焦がれる話を背骨にして、単なるエピソードの羅列になら ずに1本の劇映画として筋の通った構成がされている。凧のエピソードの配置や、ずっと飛び続ける模型飛行機のギャグの散りばめ方も効いてる。
んでこの映画の良い所は大仰に感動させようとしない所なんだよ。チャーリー・ブラウンが様々な物事が上手くいかないながらも、常に誠実で有り続けることに よって、最後に「ボクを見てくれてるひとがいる」という非常にささや かだけど深い幸福を手に入れるってラストに俺は涙しちゃった訳よ!



入稿も終わったのでゲームもするぜ!
ってんでモンハンX買いました! まだHR1ですが(やっと村クエ★1が終わったような所)。これからモンハンをガンガンやるぜ!
でもまだ大逆転裁判が最終話の途中なのでこれも終わらせないとなぁ…。
ちなみにPS3が壊れたままなのでMGSVは入稿後もお預けの状態です。
ボーナス出たらPS4買いたいな。MGSV最初からやり直しになるけど。

入稿が終わったので査収絵が描ける!ってんで遅ればせながら先月出たマイカタさんの単行本「かたくり」の主人公のナマウラさんお絵描き。



オッパイとオーバーオールは前から見て良し、横から見て良し、上から覗き込んで良しの至高の組み合わせだと思うんだ。


(画・文 P.I.L.)

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